前田一人で全て変えた　J1 第8節 vs. 鹿島アントラーズ

ピースウィングで行われた鹿島アントラーズ戦は1－0で辛くも勝利しました。

前半前田の移籍後初ゴールで先制し、その1点をチーム一丸守りきった試合でした。

試合を振り返ると、前半の途中までは今シーズンベストゲームと言える素晴らしい内容でした。

その要因は先制ゴールを奪った前田の存在しかないでしょう。

前田はゴール以外でも素晴らしいパフォーマンスを見せ、サンフレッチェに足りない要素をすべて一人で補っていた印象ですね。

バイタルエリアでの積極的な仕掛け、ポケットを取る動きや、効果的な裏への抜け出しなどサンフレッチェの選手が今シーズンやってこなかったプレーをすべて体現してくれました。

特に常にドリブルで仕掛けようとする姿勢は見ていて清々しかったですし、バイタルエリアでのあの仕掛けの動きがあったからこそ前半多くのチャンスを生み出したと思います。

前田のドリブルを警戒することで周りの選手がフリーとなり、これまで見られなかった攻撃の形が生まれ、結果的にゴールまで奪うなど、前田の今日のパフォーマンスはサンフレイレブンにとっても刺激となったでしょう。

しかし、先制点を奪ったあとは鹿島の猛攻を耐えるだけの時間ばかりで、運良く同点に追いつかれませんでしたが、内容的には今シーズンこれまでの試合と変わらない凡試合でした。

ビルドアップを放棄したサッカーの欠点が出た試合とも言えますが、あまりにも無駄なバックパスばかりで、チームとしてあまりにもボールを繋ぐ能力に欠けているのはもうどうしようもなさそうですね。

チームとして何の形もなく、選手のアドリブに頼りっきりの無責任サッカーだからこそ必要以上に鹿島の猛攻にさらされました。

まさに弱者のサッカーとしか表現できないほどの内容でしたが、選手の頑張りとホームの後押しもあり何とか勝ちきった形でした。

何とか勝点3を取った今日の試合ですが、改めて思うのは、前田のように積極的にドリブルで仕掛ける選手が他に見当たらないのは異常なことだと思いますし、前田のように積極的な仕掛けが出来る外国人選手をなぜ獲得できなかったのか。

今日もジェルマンを当たり前のようにスタメンで起用しましたが、良くも悪くも無難なプレーに終止しました。

しかしながら、前節のパフォーマンスを見て分かるように、誰でも出来るようなプレーしかしなかったことはあまりにも想定内でした。

スキッベ政権後の外国人選手はトルガイ以外全く特徴のない平凡な選手ばかり獲得していますし、経歴だけで選んでいるのかと疑いたくなるくらいにチームにフィットしきれない選手ばかり獲得しますね。

そんな歴代の外国人選手を優遇するスキッベの見る目のなさはもう言うまでもありませんが、今日ももっと早めに交代させるべきでしたし、そもそも中村草太をベンチにおいてまで使う必要があるのか大いに疑問ですね。

中村の序列が下がったのは謎ですが、何か気に食わないことがあったのか気性の荒いスキッベの考えることは分かりませんね。

今日は連戦ということもあり、スキッベにしては珍しく何人か選手を代えて挑んだことは大いに評価できますが、この先もジェルマンをレギュラーとして扱う可能性を残しているのはチームにとってはマイナスにしかならなそうです。

選手もジェルマンの能力を理解しているからこそ、敢えてそこまでボールを集めることはしなかったですし、左WBでスタメン出場した菅の負担も非常に増えていたように思えます。

ジェルマンのパフォーマンスは決して悪かったわけではありませんが、助っ人外国人選手をあの程度のパフォーマンスで評価することは出来ません。

他にも無理して中島洋太朗を起用して怪我が悪化したのか何なのか分かりませんが、交代後すぐにベンチに下がるなど、本当にスキッベは何もかもやっていることがズレている印象しかありませんね。

今日の勝利は前田の素晴らしいパフォーマンスがあったからこそでした。

前田がいなければ試合を通して鹿島に主導権を握られる展開になっていたと思いますし、もう少し他の選手にも前田のような仕掛けの意識を持ってもらいたいですね。

特に両WBの選手はクロスの精度よりも仕掛けられる能力が求められますし、せめてもっと前への意識を持ってチャレンジすべきでしょう。

そうすればサイドからアーリークロスを上げるだけの脳死、脳筋サッカーから脱却できるでしょう。

スキッベの指導力、戦術、引き出しのなさのツケを払い続ける選手は気の毒でなりませんが、選手個々が向上心を持ってやってくれることを願うしかない状況ですね。

それくらい今のサンフレッチェのサッカーには何も魅力はなくなっていますし、スキッベがいる限りチームとして成熟することも期待できませんし、選手個々のパフォーマンスを高めることしか道はなさそうですね。